ex) 第二章 子鬼狩り

3/4
98人が本棚に入れています
本棚に追加
/519ページ
そして...ゴブリンの頭領が出て来る以上に恐ろしい数のゴブリンだ。 依頼表では20匹と書いてあったが確実にそれの倍以上いる。 頭領を押さえる役のソイをもゴブリンの頭領がいない以上ノーマルゴブリンと戦っている。 徐々(そろそろ)4時間経過しティナも魔法力回復薬が切れそうだ。 それでもティナは魔法力が多い魔法使いだ。 それが此処で魔法が切れてしまったら全滅しかねない。 誰一人が欠けても全滅は免れないのである。 そして漸くソイが巣穴を発見した。 この小規模の巣穴の中ではソイのモーニングスターは壁に当たって使えない。 デカゴブリンがギリギリ入れるサイズだ ソイは監視魔法のエアバードで洞窟の奥迄飛ばす。 この魔法はモンスターにも視認出来るのでデカゴブリンが発見出来たら洞窟から出て来るだろう。 エアバードの光景がソイの脳に直接入ってくる、しかし奥迄行って衝撃が走る。 出て来たのはトロルだ。抑抑(そもそも)ゴブリンの頭領がゴブリンという発想が甘かった。 このゴブリン達はトロルの支配下だったのだ。 ゴブリンとは種族の異なるトロルは妖精の一種であるが容姿は巨大醜怪で身長は2メートル程ゴリラ以上の体格をしている。 トロルはソイのエアバードに気付き凄い勢いで出てきた。 トロル「バッシャメラー」 何を言っているのかわからないが冬眠し損ねたヒグマのように興奮している。 三人は先にこの依頼表を受けて屍になっているパーティの亡骸を見た。 全員体が散々ばらばらにされ目は刳り貫かれている。 拷問を受けた後だ。 何度見てもこの恐怖には慣れない。 ソイ「私が何とかしなきゃ」 トロルの場所へ移動するソイ 此処でトロルとソイと初対面だ。 トロルの武器のデカい棍棒で何とかモーニングスターで応戦するがガードするだけで精一杯だ。 ソイ「くっバランスが」 ソイの顔面にトロルのこん棒がソイの顔面にヒットした。 ソイ「ごほっっ!!!」 その出来事を全員がスローモーションに見えた、当然ソイにもだ。 幸いな事にバランスを崩していたお陰でクリティカルヒットは免れ首が吹っ飛ぶ様な事にはならなかった モンターク「ソイ、今直ぐに行くから」 モンタークは勇者なので簡単な回復魔法なら使える。 しかしソイの顎の骨が折れていた為今のモンタークの回復魔法では焼け石に水だ。 此儘(このまま)じゃ二人とも殺られてしまう。 モンタークは過去にトロルに深い因縁がある。 彼女は決して諦めない逃げ出さない。 モンタークの体からアドレナリンが分泌してきた自分が叩き斬ってやろうと思ったその瞬間だ 「ストン」 トロルの前を閃光が走りトロリの首が落ちた。 其処に人影がある。; その人影は悠然(ゆっくり)と近づいてくる。 何処かで見た女性の顔だ。 それはモンタークが見た勇者帰還のパレードだ。 そう、その人物はオルガンが率いる最強冒険者軍団の神速の女性戦士ニアだ ニア「君は平気かな?」 モンターク「顎の骨が砕けています」 ニア「そう、私は戦士だから魔法は使えない、病院に行ってヒーレストを掛けて貰えば直ぐ治るよ。首が胴体と繋がってて本当に良かったね」 じゃ私は監視者の仕事に戻るから。 後トロルの討伐は貴方達の手柄で良いから。これは内緒ね」 モンタークは助けられた悔しさからこう言った。 モンターク「ニアさん私達も何れ彼方達のパーティを超えてみせますから」 ライバル視するほど彼女たちは近くにいない。
/519ページ

最初のコメントを投稿しよう!