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しかし、思い付かない…
わたしはその場であぐらをかき
鉄の棒に背中を預け
足の間に頭を置いた…
槍は隣に寝かせる
ふむ…困ったものだな…
まあ…そのうち
帰ることもできるだろう
とりあえず、ここに
とどまっていても仕方あるまい
ここから出てさっきの
街を歩いてみよう…
わたしは立ち上がって
頭を再び小脇に抱え
槍を片手に木に跳び移ろうとした時
なにかの気配を感じて頭を反対向きに装着した
わたし
ニヒル・ジェスム
「おまえ、何者だ?
顔を仮面で隠しおってからに…」
そこには変な服を着た
黒い仮面の男がいた!
そばには二輪の鉄の塊が置いてある…
イヌカミトシロウ
狗帋 聡朗
「俺は狗帋 聡朗…
君、あれだよね!
頭が取り外し可能な時点で
人間じゃないっしょ?」
ほう…まあ、あたりまえか…
わたし
ニヒル・ジェスム
「ふん…そういうトシローも
人間とは似て非なるものだな?
その黒い仮面で素顔を隠して…
実に怪しい!」
トシローは黒い仮面の後頭部を軽くかく
イヌカミトシロウ
狗帋 聡朗
「う~ん…これはさ、仮面とは違うんだ
俺がかぶってるのはフルフェイスのヘルメット…
頭部を衝撃から守る鎧みたいなものさ。」
鎧みたいなもの…ふむ。
むむ…頭を外した!?
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