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「あー!やっぱりあった!ペリドット空港名物のホットドッグ!」
一緒にと言う割には、一人でマイペースに行ってしまう。
エリーは空港前に立ち並ぶ露店の一角にあるホットドッグ屋へと駆けていく。
走るたびに揺れる彼女の黒ずんだ斜めがけバッグが、嫌に目についた。
彼女の言うように、この空港のホットドッグは有名だ。
具材はオーソドックスだがフランクフルトがジューシーで、ピクルスやチーズなど好みのトッピングができるのも人気の秘密。
「僕が出すよ」
露店に向かう彼女を慌てて止め、奢る事を申し出た。
「えー、いいよ別に」
「いや、出すよ」
そう?と素直に引き下がった彼女に何を食べたいのか聞き、トッピングにチーズとマッシュポテト、それにピクルス増し増しの注文を店主に伝え、コインを渡す。
熱々のホットドッグを受け取ると、バターを混ぜ込んだマッシュポテトの甘い香りが鼻孔をくすぐる。
リレーのようにそれを彼女に渡すと、彼女は嬉しそうにお礼を言ってはセルフサービスのマスタードとケチャップをせっせとかけた。
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