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「もしもし……」
「………」
「もしもーし?」
「……………」
「あっ!やべっ!はい、こちら伊集」
「……おい、頼むぞ、通信時の応答マニュアル読んでないのか?初めてではあるまいし」
「あ、いや、つい、非番だったものでして……申し訳ありません」
伊集は頭をペコペコ下げながら、裏路地に入っていった。
「まあいい、A県B郡C部落」
「了解」
実際は非番などない。依頼はこのようにして唐突にくる。そして、すぐに行動へ移さなければならない。
「A県か……着くのが夜になるな……まあそのほうが都合がいいか」
伊集はそのまま遊びにでもいくかのように、電車を乗り継ぎA県へ向かった。
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