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「そんなことないよ。かなちゃんも、前よりずっとキラキラして見える」
かなちゃん、りんごのように、少しほっぺを赤くさせた。
コツコツと、足音が聞こえた。
係の人が近づいてくる。
もうすぐ終わっちゃう。
言いたいことがたくさんあったはずなのに、うまくまとめれない。
だから、一言で、でも、かなちゃんの顔をしっかり見て言った。
「あなたを、そのままのあなたを愛して。そして、お姉さんのことも─ゆっちゃんが大切だと思う“あなた”を、愛して」
ゆっちゃんは何も言わず、うなずいて、背中を向けた。
もう目元は、しめっていなかった。
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