神崎美葵《かんざきみき》

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「ということがあったのよ、心配で心配で。」 私はびっくりした。その青年の名前に聞き覚えがあったから。 城本遼介、彼は、その人こそが初恋の人だったから。 そんな彼に不幸が訪れる?そんなの冗談じゃない。 「ムーンさん、私その人知っています!連れてきますか?」 「ダメよ」 聞いたことないような声でムーンさんは言った 「本人から来てもらわないと意味がないの。そうじゃなければその人は呪われ る。」 「呪われる、ですか」 「ええ、その人の不幸の重さは関係なくその人は死んでしまう。 それに彼はもう手遅れなの。」 私の身体が硬くなる。 そんな、彼が手遅れ?どうして プルルルルプルルルルプルルルル 急に電話が鳴った。私の携帯だ。
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