神崎美葵《かんざきみき》

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私の名前は神崎美葵(かんざきみき)。 どこにでもいる平凡な会社員だ。 ……三日前までは。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あの日私はいつも通り7:00に起き、7:30に家を出、8:15の電車に乗り、 9:00に会社につく。 いつもと違うのは、たった一つ、会社でクビを言い渡されたことだ。 「きみ、今まで優秀だったんだけどねぇ。明日から来なくていいから。」 「どういうことですか。薯之坂(いものざか)課長。」 「わかるでしょ。君を雇ったのは、H大のミスコンに選ばれていたから、この 雰囲気が、きれいになるかな。と思って入れたんだ。そのざまが君を取り合っ て関係がギスギスしているのだよ。と言っても僕の愛人になってくれるなら、 まだ雇ってあげといてくれって頼めるんだけどねぇ。」 長文たらたらと鬱陶しい。気持ち悪っ 「辞めます。こんな気持ちの悪い課長なんかと付き合いたくありませんから ね。」 と言って荷物をかたずけはじめさっさと会社から出て行ってしまった。 私は、このことか屈辱でしかなかった。せっかく美浜で働いていることが自慢 だったのにそれさえも無くなってしまったからだ。 それにこの会社には、初恋の人もいた。大学時代からの恋だった。それもも う、かなわなくなってしまった。 やめてしまったから。 その日の夜、私は、浴びるように酒を飲んでいた。薯の(あいつ)のせい で……と思いながらも、自分が悪いとは一mmも思っていなかった。 「ねーねーそこのオネ~チャン。おごるからさ、俺らと一緒に飲まねえ?」 「嫌です。(誰があんたなんかと飲むんだっつーの。)」 「ちっ、めんどくせーな。さっさと来いよ。」
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