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形態から目線を上げて此方をみー…と思ったら、
はぁ?と怪訝そうに眉根を顰め、呆れたようにため息をついていた。
「間宮だから言えることかも知んねーけど、そーゆーの他の人からは反感買うからあんまり言わねーほうがいいと思うぞ。
つか、人と仲良くなりたいのなんて当たり前だろ。それきっかけで可愛い子とか綺麗な子と会えるじゃねーか。それに色んな人に自分を知ってもらえるしな。ま、間宮みたいに皆んなが寄ってくるわけじゃねーってことよ。」
「ふーん…、じゃあ合コンでいいじゃん。」
「ちっっげーよ、馬鹿!合コンだとソレ目的すぎて、なんつーか、純粋でピュアな感じにならねーだろうが!しかも…ほら、俺狙ってる人いるし…?」
思わぬ一言に目を見開く。
「え、そーなの?」
「そーだよ!つってもお前にだけは言わねぇけどな。」
意図せずとも口角がキュッと上がったのが分かる。
「なんで?」
佐々木は俺の顔を見た途端、うげっと言いたげに(失礼な)、俺の顔を指差す。
「それだよそれ。
お前なんか妙に人を甚振るの楽しんでる節あんじゃんか。しかもお前に言い寄られてみろよ、殆どがおちるっつーの。」
さり気なく俺の顔を指差す、佐々木の指を反対に曲げてやりつつ、強ち間違っていない佐々木の洞察力に内心驚く。
「ふーん…酷いなぁ。
俺が友達の想い人、奪う人だと思うんだ〜?」
そう言うと顔をキリッとさせて重く頷く。
「そうだ。」
ギリギリと指を反対方向へと曲げる力を強める。
「痛い痛い痛い痛い!わかったわかった!教えるからやめろ!」
ー最初からそう言えばいいのに。
にっこり笑いつつ問いかける。
「で、誰?」
佐々木は諦め悪く、確認するように小声で問いかけてくる。
「…お前、男は興味ねーよな。」
ー男。
「えっ、おま」
え、男が好きなの?と聞こうとしたら、必死の形相で口を手で封じられる。
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