間宮 尚樹side

10/16

292人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
先頭をきって歩く佐々木の後ろ姿を見、こいつも難儀な性格だよなぁとしみじみ感じる。 こうゆう時こそ、好きな奴に真っ先に話しかけてアプローチしたいだろうに、世話好きなのか妙に人に良くする質があるから、店を確保したり、人数を確認したりといつの間にか責任を負う立場になっている。 まぁ、つまりは不器用な奴なんだよな。 もっと上手くこなせばいいのに、と思わなくはないが別に自分の関与するところではない。 後ろをおもむろに振り向き、佐々木の想い人を探す。 あ、いた。 黒い艶々とした頭がひょこひょこと後方から着いてきている。 高嶺の花、ならぬ孤高の存在だからか他の人と話している様子もない。 視線を逸らし、前方を歩く佐々木を見遣る。 溌剌として人が良い佐々木、孤高の存在の成瀬。 2人が一緒にいることを想定してみる。 ーあんまり違和感ないかも。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

292人が本棚に入れています
本棚に追加