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そして、翌週になって大学に行くと、何故か間宮 尚樹含む、キラキラ集団がこちらへやってくるではないか。
それに驚いていると、彼は、こちらへ足を進めながら笑いかける。
「こないだは大丈夫だった?」
そもそも、話す機会など一度もなかったので、慌ててしまった上に、なんのことを言っているのか分からなかったのもあって、
『だ、だ、だいじょぶ!』
と、どもって答えると、彼は面白かったのか、ふわりと微笑むと、
「あと、サンドイッチと野菜ジュースもありがとね~。」
と言い、ひらひらと手を振りながら、去っていく。
そこで、やっと、あの時ブランケットにくるまっていたのは、彼だったのだと気付いたのだった。
それに、何故彼が僕に話しかけたのかも合点がいく。
きっと、酔い潰れてしまった僕を初対面ながらも、介抱してくれた。
申し訳ないと思いつつ、本当に優しい人なんだなと感心したものだ。
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