第1章 わかってる

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わかってる。彼がとても人をほおっておけない性格なのを。 わかってる。その為ならなんだってするって。 わかってる。わかってるけど… 私、なずなは駆け出した。今まで座っていた砂浜からきらきら輝く海に向かって。 そして叫んだ。 「翔のバカヤローっっ!!」 冷たい海水は、私を暖めてはくれない。 わかってるけど、私にだって限界があるんだよ?もう、なにもわからないよ! 私は、空を見上げて泣いた。夕焼けが、大丈夫?と言っているようで辛かった。
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