第5章 俺なんてそんなモノだよ

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全然、いつもの課長と違う。 そんな~。 あの人には、そんな優しいのに。 私、女として見られてないって事!? 「そうね。時間もあるし、行こうかしら。」 相手の女性がそう言って、課長と二人、クルッとこちらを向いた瞬間、私は女子トイレに逃げ込んだ。 「近くのカフェでもいい?」 「いいわね。」 柔らかい感じの会話。 これが、大人同士の会話なんだ。 と、思ったらなんだか急に、腰に力が入らなくなって、床に沈みかけて行った。 あーあ。 何でこんなに、悲しいんだろう。 「えっと……奈津菜?」 顔を上げるとそこには、春乃が立っていた。 「何してんの?女子トイレで。」 「春乃~!」 私は、春乃に抱き着いた。 「あーなに?何かあったの?」 「好きな人と、元カノがそこで会ってたの。」
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