第2話 同居人は巨人二人

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 それから約三週間が過ぎた。最近では掃除の時、巨人の女が僕を膝に乗せて毎日撫で撫でするのが習慣となっている。そしてそれが心地良い、と感じるようになってきたよ。  清潔な部屋、新鮮な飲食物は美味しいし快適だ。巨人の男も優しく僕を撫でながら、マッサージをしてくれる。男はマッサージには慣れていないようで手つきはぎこちないけれど気持ち良いと感じるようになってきたし。  でもまだ少しだけ、巨人には慣れていないふりをしておくんだ。もう少しだけな。だって母さんが僕が旅立つ時コッソリと耳打ちしたんだ。 「最低でも一カ月。最長で三カ月。巨人にはまだ完全には慣れない、というふりを続けなさい。そうしたら、あなたが懐いてくれた時の有り難みが身に染みて、飽きることなくあなたを可愛がり続けてくれるから」  て。そうそう、僕は巨人語で言えば「モルモット」という種族らしい。 実は既に、巨人との奇妙な共同生活も悪く無い、と思い始めている。あ、これもまだ内緒だぞ!  そんな僕の名は、『モグ』。気妙な共同生活。同居人は、巨人の男女二人。  こんな感じで、今に至る。
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