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エピソード⑤ 漣花は『白衣の天使』+『深紅の兎』💕
「えっ?あたしの仕事? あ、県立病院の救急外来の外科専門看護師を、しよんのよぉ…。」
俺は、漣花のナース服姿を、つい想像した…。無茶苦茶、可愛い。いわゆる『白衣の天使』=『超美人看護師』の、妄想が膨らみ…弾けた!
「浅田は、責任感強いし、優しいから、ナースさんはお似合いの職業だな!」
「アハハ…。甲斐くん、ありがとう!甲斐くんも、凄いやん。あたし、知っちょんよ!有名な青年実業家だよね! 経済雑誌に載ってたし!」
漣花は、嬉しそうに話した。
「そ、そうなんだ…。 まだまだ、小さな会社だよ。」
俺は謙遜した。
小さな会社は、あながち外れてはいない。
「あたしの、受持ち患者さんが、どこかの会社の役員さんで、経済雑誌を読んでて、たまたま、甲斐くんの特集ページを患者さんが、見ててさ。
その患者さんが、退院するときに、その経済雑誌、頂いたんよぉ!『IT 業界の新星!甲斐 健太郎社長』って!なんか、同級生が雑誌に載るなんて!自慢やん!」
漣花は無茶苦茶、嬉しそうに話した。癖なのか、時折、降りてきた髪の毛を耳にかけるしぐさをした。
そして、楽しい時間は、すぐ過ぎる…。
同窓会も、集合写真の撮影で『お開き』となった。
俺は、一人、ホテル前のタクシーに乗ろうと、ホテルのロビーを歩いていた。すると、後ろから、漣花が追いかけてきた。
「甲斐くん…!別府まで送ちゃんよ!」
「えっ?浅田…。お前、大分市内のマンション暮らしだったよな? 仕事は?」
「うん、明日は、仕事は休みやけん。久しぶりに別府の実家に帰ろうかと…。だから、送っちるよ!まだ、少しお話したいしさ!ダメかな?
あ、あたし、お酒飲めないから、運転は任せて!あたしの車、軽カーだけど、ターボ&マニュアル車だから!ダメかな?」
「あぁ…そう言うことなら…俺も、まだ話したかったし。浅田の車は?」
「赤いラパンSS!5速ミッション!」
浅田と俺はホテルの駐車場に向かった。
「これがあたしの愛車、赤うさぎくん!」
駐車場に、鮮やかな赤いラパンSS が月明かりに光っていた。
「実は俺も東京では、赤い車なんだ!」
車に乗り込み、俺は愛車の
写メを、漣花に見せた。
漣花は、エンジンをかけて、ギアを点検していた。
「おぉ!赤い車だ!トヨタ?日産?ホンダ?」
「アルファロメオだよ。イタリアの外車だよ!」
俺はアルファロメオの
説明をした…。
「なるほど…。あたし車に疎いけんな…。」
そう、漣花は話して車のギアを1速に入れ、別府に向かった。
漣花のシフト捌きは卓越しており、変なギアチェンジのカクカク感は皆無だった。
「浅田…。運転上手いな。
しかも、マニュアル車だし!
珍しいよな、女の子でマニュアルなんてさ!」
「アハハ…、そう?
車はやはり自分で操らないと…ね!甲斐くん、ちょっと寄りたいとこあるんだけど、付き合ってくれる?」
漣花は、そう話した。
「あぁ、大丈夫だぜ。何処に?」
「あたしたちの母校!笑」
漣花は、ギアをトップに入れてアクセルを踏むと、過給器→ターボ車らしくシャープに加速し別大国道を快走した!
エピソード⑥
に続く。
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