エピソード⑤ 漣花は『白衣の天使』+『深紅の兎』💕

1/1
前へ
/6ページ
次へ

エピソード⑤ 漣花は『白衣の天使』+『深紅の兎』💕

「えっ?あたしの仕事? あ、県立病院の救急外来の外科専門看護師を、しよんのよぉ…。」                    俺は、漣花のナース服姿を、つい想像した…。無茶苦茶、可愛い。いわゆる『白衣の天使』=『超美人看護師』の、妄想が膨らみ…弾けた!    「浅田は、責任感強いし、優しいから、ナースさんはお似合いの職業だな!」             「アハハ…。甲斐くん、ありがとう!甲斐くんも、凄いやん。あたし、知っちょんよ!有名な青年実業家だよね! 経済雑誌に載ってたし!」  漣花は、嬉しそうに話した。          「そ、そうなんだ…。 まだまだ、小さな会社だよ。」                        俺は謙遜した。 小さな会社は、あながち外れてはいない。                     「あたしの、受持ち患者さんが、どこかの会社の役員さんで、経済雑誌を読んでて、たまたま、甲斐くんの特集ページを患者さんが、見ててさ。 その患者さんが、退院するときに、その経済雑誌、頂いたんよぉ!『IT 業界の新星!甲斐 健太郎社長』って!なんか、同級生が雑誌に載るなんて!自慢やん!」               漣花は無茶苦茶、嬉しそうに話した。癖なのか、時折、降りてきた髪の毛を耳にかけるしぐさをした。    そして、楽しい時間は、すぐ過ぎる…。 同窓会も、集合写真の撮影で『お開き』となった。     俺は、一人、ホテル前のタクシーに乗ろうと、ホテルのロビーを歩いていた。すると、後ろから、漣花が追いかけてきた。  「甲斐くん…!別府まで送ちゃんよ!」  「えっ?浅田…。お前、大分市内のマンション暮らしだったよな? 仕事は?」              「うん、明日は、仕事は休みやけん。久しぶりに別府の実家に帰ろうかと…。だから、送っちるよ!まだ、少しお話したいしさ!ダメかな? あ、あたし、お酒飲めないから、運転は任せて!あたしの車、軽カーだけど、ターボ&マニュアル車だから!ダメかな?」                「あぁ…そう言うことなら…俺も、まだ話したかったし。浅田の車は?」               「赤いラパンSS!5速ミッション!」                 浅田と俺はホテルの駐車場に向かった。    「これがあたしの愛車、赤うさぎくん!」    駐車場に、鮮やかな赤いラパンSS が月明かりに光っていた。                   「実は俺も東京では、赤い車なんだ!」 車に乗り込み、俺は愛車の 写メを、漣花に見せた。  漣花は、エンジンをかけて、ギアを点検していた。                         「おぉ!赤い車だ!トヨタ?日産?ホンダ?」                   「アルファロメオだよ。イタリアの外車だよ!」                      俺はアルファロメオの 説明をした…。        「なるほど…。あたし車に疎いけんな…。」 そう、漣花は話して車のギアを1速に入れ、別府に向かった。 漣花のシフト捌きは卓越しており、変なギアチェンジのカクカク感は皆無だった。 「浅田…。運転上手いな。 しかも、マニュアル車だし! 珍しいよな、女の子でマニュアルなんてさ!」                     「アハハ…、そう? 車はやはり自分で操らないと…ね!甲斐くん、ちょっと寄りたいとこあるんだけど、付き合ってくれる?」     漣花は、そう話した。                「あぁ、大丈夫だぜ。何処に?」         「あたしたちの母校!笑」                  漣花は、ギアをトップに入れてアクセルを踏むと、過給器→ターボ車らしくシャープに加速し別大国道を快走した!        エピソード⑥ に続く。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加