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エピソード⑥ 最終回 漣花の決断とは?
「着いた…。」
漣花は、高校の駐車場に赤ラパンSSを止めた。
漣花はサイドブレーキレバーを引き上げた。
「少し、校庭を歩かん?」
漣花は俺に促した。少し母校の校庭を歩いた。
「ねぇ…手を繋いでいいかな?」
ハニカミながら、漣花は呟いた。
俺は頷き、さっと左手を出した。
漣花は、嬉しそうに手を繋いできた…。
暫く歩くと漣花は、ある場所で立ち止まる…。
そして、俺たちは向い合わせの状態になった。それも手は繋いだままでだ…。
「この桜の木の事、覚えちょん?」
「あぁ…。この写メだろ?俺5年間、待ち受け画面の壁紙にしてるんだ!」
「えっ?あ、あたしもだよ…。」
俺たち2人は、お互いのスマホの待ち受け画面を壁紙を見せ合った。
そう、2人の卒業式の後に、この桜の木の前で卒業証書の筒を持って、写した思い出の詰まった写メ…。
俺は勇気を出して、漣花に5年間の『片想い』を告白し、交際を申し込んだ!
「お、俺…、浅田のこと…。
ずーと『片想い』で今でも、好きなんだ!俺と付き合ってくれないか?」
「…あたしでよければ…。知っちょたよ。甲斐くんがあたしを好いちょること!実はあたしも甲斐くんに『片想い』してたけん…。だから、卒業式の後に、この桜の木の前で写メ撮ったやぁ…。
うぶだったから『告白』を諦めてたけん。せめて、写メだけで、あたしいっぱい、いっぱいのシャイな女の子だったけんね…。でも、今のあたしは違うけん!」
漣花は、俺にいきなり『kiss』をし唇を合わせ、抱きついてきた!
漣花との遠距離恋愛は『同窓会』での再会が実を結び…。
数年後、漣花の苗字が
『浅田』→『甲斐』に
替わった…。
満開の桜の木が、今年も変わらず、春風に揺れていた…。
【 短編読み切り
大人の純愛小説 】
『イマコイ』
2019.8.16 Fin 。
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