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【 放課後~梅雨の出来事 2 】
「あたしも居ます。名前は…『前原 誠』くんです。実は、平川先輩、あたしが、中学1年生の頃からの『一目惚れ』なんです…えへへ。」
(「え? 高野…。あんた…。もしかして、あたしの恋のライバルなわけ?」)
あたしは、心の中で、危機感を募らせた…。しかし、表情は剣道部の先輩を演じ続けた。
「まさかとは、思いますが…。先輩の好きな人は…。
誠じゃあないですよね?」
高野は、あたしを睨み付けた! やはり『猫を被って』いたのだ!
「ア、アハハ…。違う違う…。」
「よかったです…。平川先輩が『恋のライバル』じゃなくて…。ライバルなら、先輩だろと何だろうと、あたしの邪魔者! 殺して、山に埋めて白骨化させてでも、あたしの告白の邪魔はさせない! 先輩、よく覚えておいて下さいね!」
高野は、虚勢を張り、鋭い目付きで、先輩の先輩だよ!あたし!その先輩のあたしを『威嚇』したの。
「あたし、近々、誠に告りますんで。先輩、お先に失礼します。お疲れ様です。」
高野は剣道部の更衣室を後にした。
高野は、若手女優の『小松 菜奈』似の後輩だった。
あの時は、高野を『小悪魔』だと自覚した瞬間だったな。
若手女優の『小松 菜奈』のイメージがあたしは『小悪魔』なのね。あたしはね。
だから、イメージにぴったりの、高野みたいなさ。
悪いけどさ、あんたより、あたし、平川 理々佳ちゃんの方がモデル体型→身長 168cm、胸は、Dカップだぞ!
あんた、身長 160cmもない
くせに! 胸は、Bカップあればいい方じゃないの?
所詮、発育不全の貧乳女が!
誠が、すんなり、あんたの告白を受け入れると思うなよ!
あたしは、悔しくてつい、剣道部の更衣室で、セーラー服の黒いスカーフを結びながら、愚痴を口にした。
ロッカーの鏡で、校則違反の
背中のセーラー襟から、黒いスカーフの三角の布が出ていないか確認。校則違反無しを目視して。あたしは更衣室から、出て帰宅することにした…。
『アオハル日記』
③-B
【放課後~梅雨の出来事 2 】
2019. 08. 14 Fin。
次回
『アオハル日記』
③-C
【 放課後~梅雨の出来事 3 】
へ続く…。
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