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同じ会社にいた浅井さん。
好きだった。
仲のいい同僚には話をしていたが、皆んな目を丸くして、
「なんであの人??」
理由はイケメンで無く、老け顔で貫禄がありすぎるとのことだった。
私は23歳、浅井さんは25歳。
けどどう見ても確かに30代半ばにしか見えない。
けど仕事はできるし、何より優しくいつも部下の私達を気にかけていてくれた
そんな所が好きだったんだと思う。
いつもニコニコ笑っていて、何があっても余裕なあの人に恋をしていた。
遂に、告白しようと決意し会社の飲み会で隣の席に座った。
アプローチをすると途中で話をそらしてしまう。
顔を真っ赤にしながら。
可愛かった。
けどいくつか過去の噂もある人で本人もそれを気にしていた。
だから本人も気を使ったのかもしれない。
結局その日は何も無く家に帰った。
そして気がつくと今に至る。
そんな人が仮設住宅地にいるのだ。あれから約一年半、変わってなかった。
今になっては何を考えていたんだろうと思う。
けれど気づいた時にはもう遅かった。
一目散に彼に走り寄り抱きしめていた。
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