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とても驚いた顔をしていた。
まるで幽霊でも見たかの様に。
「あぁざぁいぃさぁんんん!!!!!」
浅井さんはぎゅっと私を
『抱きしめてはくれなかった』
私はただ何か縋るものを求めていただけかもしれない。
それでも好いた人に会えただけでも嬉しかった。
けれどもあの人は、
『浅井 成親』は
なぜかとても悲しい顔をしていた。
けれどそれから数ヶ月、
私の思いが伝わったのか
それが慈悲や哀れみなのか
それはワカラナイ
正直ワカリタクモナイ
ただあの人は、
「僕が貴女の左手になる」
そう言って私の『左手』を掴んで抱きしめた。
私はその時わかってしまった。
私はあの戦争で身も心も壊れてしまった。
けど、
この人も
私と一緒で
壊れてしまったんだと。
駄目、
だめ
ダメ
けどもう、
この人から離れられない、
この人と離れたくない、
側から見たらそれは狂気的なのかもしれない、
本人にこの気持ちを伝えたら
「メンヘラかwwwwww」
と突っ込まれるのがオチだ。
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