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「まあ、今回の件で会長は副会長を解任するって決めたらしいから、しばらくは何も起きないだろうな」
そういって鞄を抱えて応接室を後にする。
「それじゃあ、後はよろし「小僧」」
ドアを開けて一歩踏み出そうとして、市長に呼び止められた。
「娘を食事に誘ってやれ、どうせ暇だろう?」
……どうもさっきの言葉は本気らしい。
俺はため息を吐いてから一言、
「雨が降りそうだから、帰るわ」
そういって、今度こそ部屋を出た。
ーーその日は結局、夜まで雲一つ無い空だった。
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