予言の双子

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予言の双子

「あの子は…今も地球に張り付いているの?」 母は私に聞く。 「ええ。あの方はもう、地球に欠かせない存在なっています。予言の双子の姉、『美空』ですから。」 「あら。あなたも予言の双子でしょう。『美来』。」 母は私と少し話したあと、部屋を去っていった。 個々は地球で最も高いと言われる場所。 今や地球の女神、昔では私の双子の姉、美空から一番近い場所。 私は美空からの伝言役とされている。 だが何人も私と話すと、美空の声が聞き取れなくなってしまう。 だからこうして、月に一度くらい母と話すぐらい。 なんで私じゃなかったんだろう。 そう思うときは何回かあった。 でもそれは宿命。 私達は神に最も近いとされる人間、『クロリア一族』の中で1万年に一度生まれると言われる双子。 双子の一人は伝言役、もう一人は地球の女神、『ガイア』となり、一生を閉じる。
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