修復不能
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修復不能

 小夜子は笑ってこう言った。 「これは私からの愛の結晶だよ。本当は私の腕や指が良かったんだけどまだまだ私には必要で切ることに踏み切れなくて……ごめんね。」  寂しげな顔でそう告げる小夜子に秋春は意味がわからないようだった。何故なら彼女が今さっき言ったように腕や指は胴体からさよならをしていないし、秋春の腕がなくなっていたら本人自身が気がつくはずなので二人の物じゃないとしてこの指の人物は誰だ。関係のない一般人を手にかけていたらと思うと心が落ち着かない。 「僕は特に指が欲しいと言った覚えがないけどもしかしたら何処かで言ったのかもしれないね。萩ちゃんが毎回僕の好きな物を的確についたプレゼントをしてくるから。」  少々ギャグ味を出していた秋春だったが小夜子の笑顔が輝いて首を横に振った。怒られるかもしれないという不安が頭の中をよぎったためだとしてもこれは彼女なりのギャグかもしれないと思った秋春は指を掴んで「よくできてるな?どんな剥製を使ったんだよ。」とボケてみた。  すると大真面目な顔をして小夜子はありのままを述べ始めた。 「それは剥製なんかじゃなくてちゃんとした切り落としたての指だよ。ちなみにいつか作ってあげたハンバーグ覚えてる?あれの材料は違う人だけど人の腕の部分だよ。」  小夜子は僕に食べさせるためにとプレゼント用で一人づつ殺すなんて全く理解が出来ない。