3#兄妹喧嘩

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 「どうしよう・・・」  2匹の妖狐は途方に暮れていた。  「もう、わしらには割れた風船が山のようにしかないぜ?  全部売り物にはならないぜ?!」  「何でコンナことになるの?!」  「左コンが風船膨らますのがヘタだからでしょ?」  「なによっ!!風船売りをしようと言ってきたのは右コンでしょ?  あたいは、『わたがし』にして!って 言ったのに!!」  「いいわよ!いいわよ!いいわよ!いいわよ!」  がさがさがさがさがさがさがさがさがさがさがさ!!  「左コン!何割れた風船の山を漁って!!」  「あったわ!!」  左コンが割れた風船の山から見付けたのは、まだ膨らませてない萎んだ風船だった。  「やっぱりね。変な風に膨らんで、慌てて一緒に捨てちゃったのが幾つかあったのよ。」  妖狐の左コンは息を吸い込むと、萎んだ風船を口で膨らませた。  ぷぅ~~~~~~!!  パァン!!  「ぎゃん!!」  左コンは仰天して悲鳴をあげた。  「もう1個!!」  ぷぅ~~~~~~~!!  パァン!!  「ぎゃいん!!もう一度!!」  ぷぅ~~~~~!!  パァン!!  「ぎゃん!!何で?何で?あたいが風船を膨らますと何で割れちゃうの?!  もう、マトモな風船はこれ一個しかないわ!!」  「左コン!!もうよせ!!」  「やだ!!私ちゃんと風船を・・・」  「だからもうやめろっ!!」  「やめるって・・・あたいが信用無いから?!」  「信用無いって事は・・・」  「だから・・・今さっきから左コンが膨らませた風船を観て解ったんだけど・・・!!  左コンが膨らませた風船は、一部だけ膨らんで直ぐにパンクしたんだよ?!  ゴムが最初から劣化してて・・・」  「だから!!右コン!!私がちゃんと!!」  「だから!!左コンが悪いんじゃなくて!!」  ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!  右コンと左コンは、遂に兄妹喧嘩を始めた。  ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!ぎゃん!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!かっ!!  
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