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 保健室の外では、すでに星が煌めいていた。空気も澄んでいるのか、心なしかここからの景色が綺麗に見える。  最終下校時間はとうに過ぎており、校内に残っている生徒は恐らく、俺と目の前にいる会長だけだろう。 「で、なんでそんなにボロボロなんだい?」 「ぼっこぼこにされたからですよ」  慣れた手つきで消毒液や絆創膏を用意して手当てをしてくれる。  格好つけて飛び出していったあの後、すぐに俺は追手と鉢合わせてしまい追い詰められた。そこからのことはやんわりとした表現をさせてもらうが、無数の手と足によって強めに撫でられた。手加減も遠慮もなく、容赦もなかった。  結局暫くしても放送が流れてこないことに違和感を抱き始め、俺の言葉が嘘であることがわかると急いで屋上へと引き返していったが、後の祭りだ。  勝負は俺の勝ちと言ってもいいだろう。 「上手くいったんですかね?」 「さっき、仲良く並んで歩いているところを見たよ。ファンクラブの連中もきっと目撃していると思う。幸せそうな笑顔を浮かべる彼女の表情を」  そう言って会長は、してやったりみたいな表情を浮かべていた。きっと、会長の思惑通りに事が進んでいるのだろう。     
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