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「学校を有名にするため、優秀な部活には力を入れたい。その為に、少しでも不要なものは削りたいということですか」 「その通りだよ。今回の件、告白をしたという事実さえ生まれれば熱心な奴以外はほとんど抜けるだろう。成功すれば、壊滅的な状況になるのは確実だ。その為にも、彼女をファンクラブからの妨害から守りながら、屋上まで送り届けてほしい」  力強い、真っ直ぐな瞳を向けてくる。心を持っていかれるような目力は、この人の信念のようなものを突き付けてくる。  それは、俺にはないものだった。何かを成し遂げるために一生懸命になることのできる力。  俺は、向けられた瞳に対して答えた。 「最善は尽くしますけど、期待はしないでくださいね?」 「それは無理だね。私はこの学校で一番、キミに期待をしているのだから」  そう言って彼女は、柔らかく笑った。  才色兼備、頭脳明晰。持てる全てを持っているこの人にそんなことを言われて嬉しくならない筈がなかった。それが俺のやる気を引き出すものであったとしても、十分すぎるものだった。  我ながら、単純すぎて嫌になる。  とりあえず、彩江に相談して作戦を練ろう。そんなことを考えながら、話も終わったので生徒会室を出ようとしたところで、会長が俺の背中へと声をかけてきた。 「そうだ、今回のご褒美は何がいい?」     
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