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「でも先輩はこれから大変ですね。受験勉強。少しランクが高いんでしょ?」
「ううっ…! 言わないでよ。くじけそうになるから」
「まだ時間がありますから、じっくり頑張ってください」
「う~…」
本気で落ち込みかけている彼女を見て、ちょっとかわいそうな気がした。
ちょうどそこで、あの山を通りかかった。
「先輩、気晴らしに花見しましょうか?」
「花見? あっ、この山…」
「はい、先輩とはじめて出会った山です」
まだ桜は咲き始めといったところだが、それでも屋台はもう出ている。
「何か食べましょうよ。奢りますよ?」
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