第一章

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第一章

愛なんて嫌いだ。 人を愛し、そして人から愛される…………そんなものは全て偽りで。 自分をずっと苦しめるのは、愛だった。 傷付けるのも、傷付けられるのもそこにはきっと、愛があったからで。 愛なんか、消えてしまえばいいのに。 …………いつしかそう、考えるようになった。 消えてなくなってしまうなら、愛なんていらない。 傷付いたのなら、それは最初から愛じゃなかった…………なんて考えたこともあったけれど。 傷付く程、そこには愛なんてものが存在したからで。 愛は自分を狂わせる。 だから。 愛なんて、嫌いだ。
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