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が、
私は、
「…」
と、しゃべらなかった。
目の前の溝口が、困った顔をしていた。
「…高見さん…どうにかならないものかな…この通り…」
私に頭を下げる。
途端に、溝口の薄くなった頭部が、私の目の前に現れた。
溝口は、私とは、対照的に、180㎝近い大柄な五十男…
155㎝と小柄な私からは、普段、溝口の頭頂部を見ることはできなかった。
しかしながら、目の前に現れた溝口の頭部は、河童ではないが、頭頂部が、だいぶ薄くなっていて、驚いた。
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