第1章 世界はくるくるまわる

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第1章 世界はくるくるまわる

おれたちの住む世界は、不思議なことがあふれている。ってゆうか、不思議なことしかないと思ってる。 毎日火をふいてる山があったり(これはヤマイヌが穴掘ってるな)。 空に浮かんだ山から水が流れてきたり(水瓶のかごっていう)。 毎朝近所のねこが「おはようにゃー」とか言って魚を焼いてたり。 不良学生・熊五郎(ただしアライグマである)が仙人(ただしフクロウである)に弟子入りしてたり。 お日様とかお月様に神様がいるけど、向こうには住んでないとか(誰も見たことがないからそうとは言えない)。 とにかく不思議なことだらけ。 おれの名前はシリウス。 おぼえててくれな。 今年10才になったぴっちぴちのわこーど(若人)だ。 なにから言えばいいのか分からないけど… えっと、まずはおれたちの世界が「不思議」だってこと。 次に「不思議」は「危険」だってこと。 世界は不思議で、何が起こるかわかんない。 だから、この世界に生きてるおれたちは「力」を求めた。 純粋な力であったり、魔法であったり、武器であったり、技であったり、知識であったり。 そういうのでおれたちは世界に生き残ってきた。 って、教わった。 ようは、「世界はお前に厳しいんだから、生き残りたいなら強くなれ」ってこと。 あとな。 これは教わってないんだけど、「手に入れた力は傷つける為のものじゃない」っていうルールがある(気がする)。 これは意外と広い世界全体のにんしき(認識)で、戦争とかテロとか血で血を洗うまさに血なまぐさい… ごめん。最近見たドラマの影響だ。 とにかくそういうのは全くない。 なんというか…そう! 強くなった力で他人を殴っちゃいけない! おやつ奪っちゃいけない! ってこと。 うまく言えないんだけど、こういうこと。 伝わってくれな!! だからか世界は一応平和。 これもまた不思議のひとつ。 今日も変わらず日はのぼったんで、おれは隊長からいろいろ教えてもらう。
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