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「よろしい。タク・トミノ准尉は以後我が軍特殊部隊GW所属突騎兵として任官だ。突騎兵隊は精鋭ぞろいだ、訓練に励め。以上だ」
拓が提出した志願書に目を通すとロック大佐は言い放った。
「……これで軍人か。ついこの間までレーサーだったのにな」
基地指令の執務室を退出した拓は思わずつぶやいた。
「ねえタク、簡単だったでしょ。RBに乗れるんだから認められて当然なんだよ。これでアタシたちの正式な仲間だね。一緒にがんばろ」
退出する拓を待ち構えていたキョウコが駆け寄った。
「まだぴんと来ないな。俺が軍人になって准尉とか」
腕にしがみついてはしゃぐキョウコを放置して拓はつぶやいた。
「准尉かあ。いきなり少尉でもいいくらいだけどね。でも士官候補生ってとこでいいんじゃない。タクなら戦果をあげてどんどん昇進できるよ。アタシが保証する。元気だしなよ准尉どの。戦いはこれからであります」
キョウコは満面の笑みで敬礼した。
「……はい。了解です軍曹どの。では部屋に戻るであります」
「やめてよねそういうの。アタシとタクの仲じゃない。今までどおり仲良くやろうよ。ね?」
半ば引っ張られるように拓はキョウコの部屋に戻った。
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