第一章 彼方の国

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「ねえタク。訓練が始まったらいろいろわかってくると思うから、それまでは周りに合わせたほうがいいよ。タクは特別な存在なんだよ。スパイ疑惑もそう簡単には消えないみたいだし」 拓とキョウコは二人で食事をしながら小さい声で話をした。 「そうだな。でも最低限のことは知っておかないとな。ライダーってのはバイクのことだろう。それはわかるけどバスターってのがわからないな。いったいどういうんだ。変形して空でも飛ぶのか。まさかな」 キョウコは思わず笑ったが、すぐ真剣な顔に戻った。 「説明より実物を見たほうが早いんだけど、鎧騎士みたいなもんだよ。白兵戦のときは変形して戦うの。ああもう。説明できないなあ。夜になったらこっそり工場に行って適当なマシンで見せてあげる。それまで待って」 二人は食事を終えて部屋に戻った。
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