0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
『ノラ猫の家系図づくり職人』
-- 前日譚 --
きっかけは地元市役所の玄関に飾られていた立派な家系図だった。
"なんでこんな場所に飾ってあるのだろうか?"と思ったその家系図をよく見ると、書かれていた名前は人間のものではなく、『ミケ』や『タマ』と言った猫の名前だった。
しかも家系図のタイトルから推察すると、この猫の家系図は有名な猫一族のものではなく、京都の伏見稲荷付近に住む、とある名も無き(名前はあるが)ノラ猫の家系図だという。
"このノラ猫の家系図を作っている職人はどんな人物なのだろうか?"
興味を持った私は京都在住の『ノラ猫の家系図づくり職人』の元へと向かった。
-- インタビュー当日 --
インタビュー取材に快く応じてくれた職人は穏やかそうな長身の男性だった。年齢は五十代半ばといったところだろうか。
イ「本日はお時間いただきありがとうございます。今日は職業インタビューということで、職人さんのご職業であられます『ノラ猫の家系図づくり』についてお聞きさせていただきたいと思います」
職「よろしくお願いします」
-まず『ノラ猫の家系図づくり職人』になったきっかけを教えてください
最初のコメントを投稿しよう!