3

11/11
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
さすがにヴィヨセラスはこわくなり声が出そうになりましたが、すんでのところでラータンの言葉を思い出して声を飲みこみました。 「さあ、何とか言え。言わぬとこの無数の剣がお前を切り刻むことになるぞ」 激怒した武神の怒鳴り声で、リシ山全体がびりびりと震えるほどでした。 「面白い、覚悟はできているという訳か。ならば遠慮はいらん、やれ!」 この掛け声と同時に、無数の剣と槍がヴィヨセラスの体をドスッ、ドスッ、ドスッと突きさし、その勢いでヴィヨセラスは仰向けに倒れました。 「ああ、今度こそもう駄目だ。オレは死ぬのだ」 ぼんやりとそう思いながら、ヴィヨセラスは意識を失いました。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!