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春まだ浅い、ある夕暮れ時のことです。 クラクフの中央広場に続く石畳の道に、ぼんやりと空を見上げる一人の若者が立っていました。 若者は名をヴィヨセラスといい、元々は親が残してくれた金でいい暮らしをしていたのですが今はそれを使い果たし、日々の暮らしにも困るほど落ちぶれていました。
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