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「ハーモニックにも黒髪の人って居るんですか?」
「知らんかったのか、じゃあお前は東の島国の方なんだな。南でも黒髪は多いぞ。ただ、多いとは言ってもやはり珍しい方だがな……。まあ、最近では獣人や魔族もハーモニックに渡ってるし、今じゃ黒髪よりそっちが珍しがられてるが」
「ま、魔族や獣人……!?」
親父さん。それは本当ですか。
獣人、それ即ち獣耳娘。魔族、それ即ちサキュバス。またはモンスター娘。
つ、ま、り、夢にまで見たファンタジーの中のえっちで可愛い女の子達がいるって事なんですよこれは!! はい決定、ハーモニック行き決定!!
いや、待て。落ちつけ内なる俺。もしかしたらその情報は確かではないかも知れない。この展開ならば「実は男だけ渡航してました」とかいう残念パターンも充分あり得る。迂闊に飛び込んで濃い衆に揉まれるのだけは嫌だ。
俺は角の生えたマッチョに興味はない。角の生えたお姉さんに興味があるんだ。
恐る恐る、親父さんに聞いてみる。
「あの……そのやって来た獣人や魔族って、女の人がいないとか……」
「んなわきゃねぇ。観光だったり出稼ぎに来てる娘っ子も多いぞ。今日来た客も、ハーモニックで牛耳のデカチチ美女にヨロシクして貰ったっつって、ニヤニヤ自慢してやがったしな」
はい決定。二度目の決定。ええと、ハーモニックのいかがわしいお店で豪遊するにはどのくらいお金がいるのかな? 小袋一杯に金貨あれば足りる?
純朴美少女なカントリーガールも好きだけど、巨乳牛耳お姉さんも大好きです! お金で獣耳娘さんと戯れられるなら是非ぱふぱふ……あっ、違った。もふもふしたいです!! でもこれバレたらブラックに犯し殺されそう。やだ怖い。
あいつ嫉妬だけは一人前だからな……っていうか、俺、ブラックと付き合ってる訳じゃないんですけどね。ただの旅の仲間なんですけどねえ。
うーん、どうにかヤツを騙してハーモニックに行く手段はないものか。
「ツカサさーん、お湯沸きましたよ~。さ、洗い場にどうぞ~」
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