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 おじさんは目を瞑り、しばらく考えた後、こう言った。 「わかった。なんとかしよう。」  私が嬉しそうな顔を見せると、おじさんは続けてこう言った。 「それから、もう1つお願いがあるんだ。」  私が頷くと、おじさんは説明した。 「ここで見たことを誰にも言わないと約束して欲しい。」 「私たちの存在が知られることは、あまり好ましくないんだ。」 「私たちは、この星に調査目的で来た。そして、その星の生命体……特に知的生命体に対する必要以上の干渉は禁じられている。」 「この星の運命は、この星の住民が決める。それが大原則なんだ。」  難しくて意味が良くわからない部分もあったが、ここで宇宙船を見たことを秘密にしておいて欲しいということは理解できた。それには納得した上で、私はあえて尋ねてみた。 「もし私がばらしたらどうなるの?」  おじさんは笑いながらこう答えた。 「どうもしないさ。仮に君が誰かをここに連れてきたとしても、姿を消して隠れるし、君がここで見たことを必死に言い広めても、ほとんどの人は信じないだろうしね。」  確かにその通りだ。食べるものも満足に得られない孤児である私が、このことを声を大にして言いふらしたとしても、興味を示してくれる人がいるとは思えない。  そして、続けて言ったおじさんの言葉がとどめとなった。 「ただ、君をどこか別の国に連れていくことは出来なくなるだろうね。」  私はここで見たことを一生口外しないと誓ったのであった。
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