トイレにイットイレ

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 ベッドから起き出し、カーテンを開くと、日射しの眩しさに顔をしかめます。  窓の外には、小鳥が囀ずる平和な朝が在るのです。  新鮮な外気を取り入れれば、少しは気分が変わります。それは、悪い気を追い出し、良い気を取り入れる交換作業なのです。それにより、私のやる気スイッチも押されます。  さて、この時の私はまだ知りませんでした。悪夢から始まった何時もの朝が、人生を360度変える始まりだったのです。えっ、180度だろう? ですって? いいえ、それでは収まらない出来事だったのです。  さて、私は階下に降りてシャワーを浴びます。まぁ、高校生ですので、汗臭いまま登校する訳には行かないでしょう。一戸建ての家は妙に広く感じ、昔は寂しくて怖かったのですが、もう慣れました。もうお化けを怖がる歳ではありません。  そんな事より、時刻は午前七時で、逆算すると三十分後には家を出る必要があるのです。  仕度を整え、シリアルで朝食を摂ります。シリアルと言えば、シリアルナンバーとかシリアルキラー等もありますが、コーンフレークの事を指すのは何故なのでしょう? 語源が違うのでしょうが、ちょっと不思議なのです。  私の家は二階建ての一軒家で、父と二人暮らしなのです。父は仕事が忙しいらしく、既に出勤しています。
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