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10月。
先月までは夏の暑さが残っていたはずなのに、今ではすっかりと秋らしい気温になっていた。
そんな季節の移ろいを肌で感じながら、俺は盛大なため息を吐く。
「何で・・・?何で俺に情報が入って来てないの・・・?もしかしてバ会長に邪魔された?・・・ありえる。」
親衛隊のみんなが集まる会議室の上座にて。
俺は、震えながら手に持った紙を眺めていた。
「なんっで王道転校生みたいな見た目した転校生がやって来るのに俺には何の情報も入って来てないの!?おかしいだろ!!俺、生徒会の人間だぞ!?」
「まぁまぁ落ち着いてください、ボス。」
「浅葱君・・・。」
「今回の転校生も宇宙j・・・王道みたいな黒毬藻だったので、一部の人間のみにしか知らされてなかったみたいです。」
「その一部に入らなかったのか、俺・・・。」
生徒会って学園でもかなりトップのはずなんだけどなー?
そのメンバーである俺も、一部の人間にカウントしてもいいと思うんだけどなー。
やっぱりバ会長のせいだな、うん。
会ったら絶対無視しよ。
「というか、転校生のプロフィールに名前が載ってないのは何でだ?」
「もしかしたらかなり大企業の社長令息かもしれないですね。」
「あー、なるほどなぁ。」
ま、同じ学年だから会う機会はあるだろう。
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