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浅葱君に送られ、今は我がS組にて自分の席に着いている。
そして気付いてしまった。
窓側の1番後ろに、昨日までなかった席があることに。
つ ま り 。
王道転校生になりかねない人物が我がクラスにやって来るということだ、やったね!!
萌えを自分のクラスで見れるなんて、何というメシウマ展開なのか。
あ、保坂ちゃん来た。
「おはようございます、みんな。・・・気付いているとは思いますが、今日はこのクラスに転校生がやって来ます。“花開院”君、どうぞ。」
・・・・ん?
“花開院”?
俺が知る“花開院”って1人しかいないんだけどナー。
なーんか嫌な予感するナー。
「大阪からやって来た花開院くr「やっぱりかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」・・・ちょ、雪兎!!煩いわっ!!」
「なんっでここにいんの!?黒羽、あの時何も言わなかったよな!?」
「やー、だってあん時はまだ決まってへんかったし。」
「それだったら何で転校してくる前に言わなかったのさ!?」
「あー、それは・・・。」
突如言い淀んだ黒毬藻・・・もとい黒羽。
さっきまでの勢いはどこへ行ったし。
「・・・あの、篠原君。」
「何でしょ・・・う。」
保坂ちゃんに声をかけられて気付いた。
ここ、教室。
そして今、SHR中。
・・・ま ず い 。
「あ、あははっ。」
「篠原君と花開院君はお知り合いなんですか?」
「せや!!雪兎は俺のいt「俺の幼馴染なんですよ!!以前大阪に住んでいた時、家が隣同士で!!」・・・せやせや。幼馴染なんです。」
あっぶね。
黒羽が俺の従弟って言う前に遮れて良かった。
もしも言われてたら、花開院家と親族=お金持ち認定される=絶対めんどくさいことになること間違いなし。
黒羽には後で話を合わせるようにしてもらおう。
「なので黒羽の学園案内は俺に任せてください!!」
「・・・分かりました。では花開院君、空いている席にどうぞ。」
「はーい。・・・雪兎、また後でな!!」
「また後で。」
俺に向かって手を振る黒羽に手を振しながら、俺は思う。
黒羽には夫(ナツ)がいるから王道転校生にはなれないな、と。
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