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「・・・と。雪兎っ!!」
「へぁっ!?」
双子の片割れである葵の声で、やっと意識が現実世界へと戻る。
どうやら俺は妄想と悪夢が混ざった世界に入り込んでいたらしい。
黒羽の首にあった所有印が夢だったことは非常に残念だけど、俺はハピエン至上主義なので黒羽が泣きながら“この想いを捨てる”なんて言ったのには耐えられないのだ。
すれ違い後のハピエンなら大歓迎ですけどね!!
「雪兎・・・?また寝た・・・?」
「寝てない寝てない!!てか葵は何で俺を起こしに来たの?」
「そろそろ借り物競争の召集が始まるから呼びに来たんだよー。」
「マジか!!ありがとう!!葵いなかったらまた会長に怒られるとこだった・・・。」
「今日だけで数回進行を止めてるもんねー。」
うぐっ。
笑顔で痛いとこを突いてきたな、葵さんよ。
さてはお主、意外とSだな???
「・・・あっ、そうそう。さっき黒羽と会ったら目ぇ真っ赤にしてたんだけど、雪兎何か知らないー?」
「・・・。」
・・・What?
あっれー俺の耳おかしくなったかなー?
ついさっき夢だ悪夢だと思うことにしたはずの話題が葵さんの口から出た気がするんだけど気のせいだよね、うん。
「ち、ちなみにその黒羽さんの首に赤い痕とかあった?」
「手で首を隠してたからあったかどうかは分からないよー。」
「分かった大丈夫解決した。」
「?そう?」
100%首の歯形隠してますよね、それ。
つまりさっきのあれは現実に起きた出来事ってわけでは・・・?
「こうしちゃいられない!!早く行こう、葵っ!!」
「え、えぇ・・・?何があったのさー。」
「個人情報なので言えませーん!!とりあえず急がねば。」
待っててね、黒羽っ!!
泣いてる黒羽は俺が慰めてあげるからっ!!
・・・ナツさんは後でちょーっと話し合いがあるから、首を洗って待っててね?
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更新滞っていてすみません・・・
冬休み終わって講義再開したと思ったら来週からテストというハードスケジュールのせいで小説考えてる暇がありませんでした・・・申し訳ないです・・・
テストが始まればまた更新が滞ると思いますが、続きを楽しみにしていただけたら幸いです
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