第2章 ついにスタート!!萌えの塊、○○○!!

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“あのお題”。 それは数々の修羅場を潜り抜けてきた腐男子・腐女子の皆様ならお分かりだろう。 ・・・そう、“好きな人”である。 普段は素直になれないツンデレ美形も、好きな子を大事に囲っておきたいヤンデレイケメンも。 回避できない魔法のカード、それが“好きな人”なのだ。 ここで自分の気持ちを誤魔化して他人を連れていったら、確実に想い人は去っていくに違いない。 まぁ腐男子にとっては何が起きても美味いのですが。 ・・・って話が逸れた。 つまり何が言いたいかと言うと。 会長絶対に俺を借りてやるとか言ったけど、このお題が来たらやばいのでは?ということだ。 会長は悠先輩が好きなんだから悠先輩以外を借りたらダメでしょ。(雪兎の勘違い) 悠先輩を嫉妬させたいなら別にいいけ・・・いや、やっぱりよくないな。 浮気、ダメゼッタイ。 「一棒につき一穴がいいよn「来いっ!!」・・・へっ、ちょっ!?」 2人で愛を育むハピエンストーリーを脳内で考えていれば、急に腕を掴まれて走り出した。 俺を回収したのは言わずもがな会長様で。 大混乱中の俺など気にすることなく審判員のところへ向かう。 やだ会長、ア○ヒスーパードラァイすぎない??? 「さぁ、会長様が審判員の元へやって来られました!!その隣には、この学園の癒しである会計様が!!いったいどんなお題なんでしょうか!!」 実況者さんの言葉に、観客席の歓声が大きくなる。 ちょ、何でそんな煽ってくの!? これで“ムカつくやつ”とかだったらどうするつもり!? 後!!俺は!!癒しじゃない!! 「お題は・・・“可愛がりたい人”ですっ!!」 その瞬間、地割れでも起きるんじゃ?と思うくらいの大歓声がグラウンドに響き渡った。 うむ。 俺も傍観者側だったら叫んでいただろう。 だけど!!当事者側だからぜんっぜん萌えない!! むしろぎゃーっ!!って叫びたいし、隣で王者の貫禄を見せ付ける会長の鳩尾に肘鉄喰らわせたい。 「なっ、なな何で“可愛がりたい人”で俺なんかを連れて来たんですか!!変な噂が立ったらどうするんです!?」 「ん?俺はただ、ペットとして可愛がりたいって意味でお前を連れて来たんだが・・・。何だ、そういう意味で可愛がって欲しかったのか。」 「違います変なこと言わないでください殴りますよ!!」 「ふん。俺のペットはご主人に対して反抗的だな。・・・ま、そんなところも可愛いんだがな。」 ・・・誰かこの砂糖製造機止めてくれ切実に。 後、このお題を考えた昔の俺を殴りたい。
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