第2章 ついにスタート!!萌えの塊、○○○!!

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「絶対脳細胞が100匹以上死んだ・・・。バカになったらどうしてくれるのさ・・・。」 「大丈夫。ユキはこの学園でトップクラスの頭脳を持ってるんだから死んだところで平均になるだけだよ。」 「何が大丈夫なんですかね何が!!私はそんな子に育てた覚えはありませんよ!!」 「いやユキに育てられた覚えないんだけど・・・。」 な、何と・・・。 あの可愛い可愛い千歳ちゃんが反抗期に・・・!? 昔は『ユキちゃん大好き!!』って言ってくれたのに、時間の流れとは酷なものよ。 「ユ・キ?」 「ちょっ、笑顔怖すぎるんですけど。夢に出てきたらどうしてくれんの。」 「出てくればいいじゃん。・・・ま、そうなったら寝かせてあげないけどね?」 ・・・っ!! こんっの人誑し王子め!! お前のおかげで観客席から黄色い悲鳴どころか死にかけの悲鳴が聞こえてくるんですけど!! 自分の容姿を鏡で確認してからそういうセリフ言ってくれない死人が出る!! 「これは・・・腐男子会計総受け展開と見た。」 「総受け展開じゃありませんからー!!というか見てないでお題ください!!」 「分かりました。では・・・お互いの好きなところを3つ言う、で。」 うっ。 今最も避けたいお題が出てきたんですけど。 この人もしかして分かっててやってます? ちらりとOBさん(?)を見れば、萌えを搾取する時の腐男子がよくする顔をしていた。 ・・・この人ただ単に萌えが欲しいだけだわ。 いや俺も腐男子だから萌えを搾取したい気持ちは分かりますよ? だけど当事者になるのh(以下略) 「ユーキ。言ってくれないの?」 「ぐっ。ち、千歳が先に言えばいいじゃん・・・。」 「んー。言ってもいいけど、恥ずかしくなってユキが言えなくなっても知らないよ?」 「どんな恥ずかしいこと言うつもり!?・・・わ、分かった言うからっ!!」 うぅ・・・。 千歳のせいで言う前から恥ずかしくなってきた・・・。 でも言わなきゃゴール出来ないし。 ・・・うん、恥ずかしいのは一瞬。 我慢しろ、俺。 「え、えっと。よく人を見てるとこ、優しいとこ・・・俺を、嫌いにならないでいてくれるとこ。」 最後の言葉は尻すぼみになってしまったけど、千歳にはちゃんと聞こえていたようで。 千歳は何も言わずに俺の頭を優しく撫でてくれた。 ・・・こういうとこ、本当ずるいと思う。 「ユキの好きなとこは、料理上手なとこと何事にも全力なとこ。・・・後、寒い時僕の足に自分の足を絡ませて寝ちゃうとこかな?」 ・・・全力で千歳の脇腹に肘鉄を喰らわせた俺は悪くないと思う。
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