第1章 不穏な影と2人目の〇〇〇

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・No side・ 緊急役員会議が行われているのと同時刻。 私立一宮学園の門の前で、黒まりm・・・1人の青年がうろうろしていた。 「どないしよ・・・。転校すんのは明日やけど、入寮日は今日やから来たのに・・・。門が開いとらん。」 ガッチリと閉まっている門を見上げて、青年・・・花開院×××はため息を吐く。 こんな場所でうろうろしていたら、侵入者と間違われて通報されてしまうかも。 そう思った彼は、なぜか門を飛び越えることを決意した。 ・・・まるで王道転校生のように。 「鞄は邪魔やからあっちに放り投げて・・・と。ほな、行くで!!」 そんな掛け声と共に、ふわりと門を飛び越える青年。 その先にはなんと・・・。 「ほんっとうに、あなたはバカですね。」 「なっ!?夏樹!?何でここにおるん!?・・・って、邪魔や!!はよどき!!ぶつかるで!?」 この学園の生徒会会計を務めている篠原雪兎の親衛隊副隊長、工藤夏樹がいた。 夏樹がいることなんてまったく予想していなかった青年は、勢いそのままに夏樹の方へと落下していく。 やばい、夏樹潰してまう!! ーふわり。 そんな考えは杞憂に終わり。 青年は、夏樹の腕に抱きかかえられていた。 「へあっ!?な、な、な、夏樹!!は、はよ降ろしてや!?」 「約束通り鬘と眼鏡をつけてきましたね。偉いですよ。」 「これ何の意味があるん?・・・って、話をそらすな!!えぇからさっさと降ろし!!」 「はいはい。」 ゆっくりと青年を地面に降ろした夏樹は、青年から鬘と眼鏡を奪い去る。 言われて付けたのに言った本人に奪われた青年は、首を傾げた。 「付けろって言うたんはお前やん。何で取ったん?」 「久々にあなたのお顔が見たかったんですよ。・・・お久しぶりですね、“黒羽様”。」 「久しぶりやな、夏樹。」 青年・・・黒羽はそう言って笑った後、真剣な顔に変わる。 「それで?雪兎の身ぃに何が起きとるんか、ちゃぁんと教えてくれるんよな?」
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