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幸せをかみしめる一郎だったが、ここであることを思い出す!
「お返し、どうする......?」
前述の通り、彼は高収入とはいえ、自分に使えるお金は決して多くはない。
「葵さんや萌からは『ホワイトデーは四倍返し!』って言われたしなぁ......」
一郎にとってキリカのチョコレートは価値がつけられないほど素晴らしいもの。
しかしどんなに感謝の気持ちがあったとしても。
お金がないことにはできることは限られてくる。
「あー......どうしよ。せめて面と向かえて会えればなぁ」
そうぼやいた時。
「......ん?」
チョコレートを包装している箱の裏に、一枚紙がテープ止めされているのに気づく。
「なんだこれ.......ふぁ!?」
テープをとり、紙を開いた時。
鈴木一郎は言葉を失った。
『黒崎キリカ 01092740723 kirika0723@dacamo.ne.jp』
「......電話、番号とメールアド、レスぅ?」
突然の出来事。
人は本当に驚いた時は真顔になるものである。
しかし、その驚きは脳が状況を理解した時、喜びに変わる!
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