01 ぼくはねこ。

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 すると野良イヌが僕の前に現れる。  そして、僕を咥えた。 「おいボウズ。  俺がこのまま力を加えるとどうなると思う?」  僕は、何も答えない。  僕は死ぬのだろう。  このままこの犬に殺され食べられるのだろう。 「じゃぁな!」  犬は、そう言ってアゴに力を入れた。  ガリっと大きな音が鳴った。  でも、犬は何かに驚いて吠えながらどっかへ走っていった。  僕は下を見る。  するとそこには、犬の牙が転がっていた。  そっか。  僕の首輪の金具にあの犬の牙がひっかかったのか。
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