Lv5 ゴールデン・ホーク

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ハル「…これから先。多分、何年も私は帰ってこない。だからセラ、この家を」 セラ「言うと思ったわ。お断りよ」 ハルが全てを言う前に、セラはピシャリと言い切る ハル「……」 セラ「私だって、暇じゃないの。アンタが居ないなら、この家に来る理由は無いわ」 ハル「…」 なんか……雰囲気が悪く…。空気が張り詰めたと言うか…重いというか リリ「…」 セラ「ハル、アンタが決めたことに口出しするわけじゃ無いけれど。本当にコイツら信用出来るの?」 って!いきなり失礼だな!! 一「失礼だな!俺は、ハルもリリも信用してる!」 セラ「私はアンタに聞いてないわ」 一「ぅっ……」 睨まれる。怖ぇ…これが、蛇に睨まれた蛙ってやつか…… ハル「…一は大丈夫。信用出来る」 ハル……ありがとう。嬉しいよ… セラ「ふぅん……」 チラッとコッチを見てくる蛇……あぁ、いや。セラ 一「?」 セラ「……アンタ今、失礼な事考えたでしょ」 一「なっ、何のことだ!!!!!?」 セラ「バレバレ、顔に書いてあるわ。で、ハル」 ハル「…なに?」 セラ「私はアンタの為を思って言っているの。こんなド素人に着いて行って、アンタに何の得があるって言うの?」 ド素人!!!!!?いや、その通りなんだけど!!言い過ぎじゃねぇ!!!!!? 一「ド素人って!!確かに戦闘はまだまだ素人だけど!」 セラ「戦闘だけじゃ無いわよ。気を抜きすぎだって、言ってんのよ」 ポイッと軽くセラが俺の足元に向けて何かを投げる、ってこれ………っっ!! 一「!!!」 バッと自分の腰の辺りを触る。いつの間に………いつの間に、俺から短剣を盗った!!!!!? セラ「こんな奴の仲間になんかなったら、アンタに負担が全部行くのよ?少し頭を冷やしなさい」 ハル「…セラ、人の物を盗るのは悪いこと」 セラ「試したのよ。この男も、エルフも。どっちもヌケてるわ」 リリ「えぇ!!!!!?」 ババッとリリも自分の持ち物を確認する セラ「もう返してるわよ。アンタに限っては、魂とも言うべき武器を、盗られているのに気が付かないなんて。私には信じられないわ」 ビシッと俺に指を指す 一「っ……」 セラ「武器が無いまま、外に出てみなさい。あっという間に死ぬわよ。それを守るハルの姿が目に浮かぶわ」 一「……」 反論……出来ねぇ…。実際、助けられちまってるし…… ハル「…一は、私の知らない事を沢山知っている。その知識が欲しい」 セラ「良くも悪くも変わってないわね、アンタ。なら言ってやるわ、こんな奴の知識なんか、たかが知れてるわ」 反論出来ねぇよ畜生!!!!ソロソロ、泣くぞこの野郎! ハル「…そんなこと無い。「無知」は無限の可能性を秘めている」 ハルも何故か俺をディスり始めた!!! 一「ぅ……っ…ぐ…っ……」 畜生……目から水が、こぼれ落ちてるぜ… リリ「一さんの心が瀕死状態です!!!!!?」 セラ「…もう一度言うわ。アレよ?アンタが仲間って呼んでいるのは」 とうとう、アレになってしまったか。うん……もう、アレでいいや……… ハル「…そう。アレはアレで、良い所がある」 セラ「アレの何処に、そんな所があるってのよ」 アレアレ言い過ぎじゃ無いでしょうか!!!もうやめて!とっくに豊成のライフはゼロよ!! セラ「……」 ハル「…」 リリ「……」 一「…」 何この沈黙……え、俺が悪いの?ライフとか言ったから? セラ「はぁ……じゃあ好きにすれば?」 ハル「…」 一「セラ…」 セラ「気安く名前を呼ばないで。ハルとは仲良しかも知れないけれど、私はアンタと仲良くした記憶は無いわ」 一「っ…」 リリ「セラさん……」 セラ「だから!!」 リリ「ありがとうございます」 ……え? セラ「…は?何言ってんのよ」 リリ「いえ、セラさんも。私がエルフと分かっていながら、普通にしてくれていたんだって分かりましたし、本当にハルさんの心配をされているのだな…と。それと、私達の心配も。盗られていたって事実に少し戸惑ってしまって、流してしまいましたので。お礼を、っと」 セラ「…っ。ふんっ、お礼を言われるような間柄じゃないわ」 一「あぁ、ツンデレ」 セラ「は?……ツン…デ?」 一「ハルとリリと、俺を心配して。俺の弱点っつーか甘い所を指摘して、リリには安心感を。ハルには激励って所か。」 セラ「なっ!!!!!?」 一「ふーん。良いツンデレだな!!」 セラ「っ……何の事か分からないけど、ろくでもない事を言っているって事だけは分かったわ」
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