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セラ「とにかく、アンタの探してる奴は私じゃないわ」
一「……」
セラ「しっかし……私の真似事とは。やってくれるじゃない」
セラの周りの空気が、異様な雰囲気を醸し出す。擬音を言うならば……「ゴゴゴゴ…」って所か…
ハル「…」
一瞬だけ、小さく。ハルが、クスリと笑う。誰にも聞かれないように
セラ「……」
セラは歯ぎしりしてるし………怖ぇよ…
ハル「…セラ。来る?一緒に」
一「!!!?」
リリ「えっ!!!?」
ハルが思ってもない事を言い始めた!!!来るわけないじゃん!!この子が!!!!
セラ「は?」
ほら!超、怒ってるよ!!目を合わすだけで人が死ぬような目つきしてるよ!!!
ハル「…私達だけじゃ、圧倒的に火力不足。セラの力も貸して欲しい」
セラ「何でよ、私はやるべき事があるのよ。私を語って、おイタしたバカを探し出してやるっていう、大事な用事がね」
あぁ……ハルの言いたいことが何となく分かった。つまり……
ハル「…セラは私達に力を貸す」
一「俺達は、セラを手伝う」
ハル「…」
そう俺が言うと、ハルは俺を見て微笑む。少しドキッとしたのは内緒だ。これが俗に言うギャップ萌って奴なのかな。表情があんまり無いって思ってたけど、やっぱりそうでは無いらしい
一「そう……だな。もし、そうなれば楽しそうだ」
セラ「何が楽しいってのよ」
一「セラだって一人旅は寂しいぜ?戦闘も皆でやれば楽だろ」
セラ「楽になるのアンタ達だけじゃない。私はハルの火力が付いてくるだけよ」
うぐっ……言いたいことを言いやがる
ハル「…一も、リリも。頼りになるよ」
セラ「……。とても、そうとは思えないわ」
ですよねぇ~
一「でもさ、一人でイライラしながら探すのも気が滅入るだろ?皆で探そうぜ。俺も、ソイツを探してる。利害は一致してるだろ??」
セラに手を差し出す
セラ「何よ、この手は」
一「俺達の、仲間になってくれ」
笑顔。俺に出来る最高の笑顔をセラに向ける
セラ「……」
パシッと手を弾かれる
セラ「仲間に??違うわ。手を組むだけ。ソイツを見つけるまでの短い期間だけよ」
一「はは…そうだな。手ぇ、組もうぜ」
ハル「…素直じゃない」
セラ「素直に、そう言ってんのよ。まぁ、少しの間だけ、守ってあげるわハル」
ハル「…要らない。私も、もう戦える」
リリ「……」
一「はは…流石、幼なじみ」
リリ「大丈夫……でしょうか」
一「大丈夫さ」
しかし……なぜ同じ。はたまた、似たようなフードを……これが運命?出来過ぎじゃないだろうか………まぁ、なんにせよ戦力が増えた。しかも、ハルのお墨付きだ。どれだけ強いのか、身震いしそうだ………
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