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『遼さん、生きてるー?』
いつものやり取り。私には大好きな友達がいる。
『生きてるよwすぐ殺そうとするんだからw』
『そんなことないって!生存確認だよ生存確認!!』
ここは私、日菜と遼さんとの個別チャットルーム。遼さんと私は、同年代を百人集めよう!というくだらないチャットルームで出会った。
『それでね遼さん。いま遼さんのTmiter見てきたんだけどさ、好きな人いるんだって?』
TmiterというのはSNSの一種だ。そこで、遼さんの「好きな人がいる」という呟きを目にしたのだ。私は遼さんに好意を持っていた。好きな人がいるとなれば気にもなる。でも私には予想がついていた。「リアルの友達だからね、日菜さんには分からないよ」と言われて終わるだろうと。
だが彼の反応は私の予想に反した。
『ここで変な事言っていい?ほんの少しだけ』
『もちろん。どうしたの?』
『…貴方が…
好きなんです』
「?!?!!」
私は現実で体を仰け反らせて反応した。そんな訳ないという理性が、あっという間に嬉しさに流されていった。
私は前に知り合ったネット上での友達に嘘告白をされた事があった。
『え………
ごめんねなんか
前に嘘告されたことあるからなぁ……』
それでも私は遼さんを疑えなかった。大人数のルームの中で完全に私と意気投合した彼。2人でチャットルームを立ち上げた。今では20人もの部屋になっている。
『…私も…
好きです』
こうして私たちは付き合うことになった。私たちの立ち上げた部屋へ報告しに行った。すると、リア充VS非リア充として絵文字で戦争が行われた。そのせいで、そのとき会話に参加していなかったメンバーから通知がうるさいと苦情が来てしまった。
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