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「院内感染が広がったとして、病院は謝罪し、再発防止を務めると…」
ああ、テレビ、うるさい、電源でも切るか。私はリモコンを握り、左上にある、赤いボタンを押した。
「そういえば、明後日、私たちの学校は、持久走大会があります。そっちはあまり練習に参加できていないうちに、引っ越しとなって、微妙な心境かもしれないのですが、もしよければ、来てほしいとまでは言いませんが、応援してくれると、嬉しいです」
よろしくね。
なんて、手紙の最後に添えて、空が赤みかかっていることを軽く確認しながら、ポストにそれを投函した。
翌朝。
目をやや擦らせながら、宅配ボックスを見ると、何通かの広告とともに、封筒に入った手紙があった。私宛、差出人は、思っていた通りだった。
返信かと思ったけれど、それでは早すぎる。このことを考えると、行き違ったというのが、正解のように思った。
また、返事を書くか、そう思いながら、自室へ戻った。
「小林さん。お元気にしてますか?」
出だし、同じであることを考えると、同じサイトから、文章を見つけたのだろうか。まあ、他のサイトでも同じような文章は載っている気がする。本題はそこではない。
私は、文章を読み始める。
「つい、待ちきれなくなって、手紙を書いちゃいました。
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