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うちは、空を見るようにして、願います。ここからは空を見ることは出来ませんが、それでも、通じるものがあると、うちは思います。
手術を行う、そうお医者さんが言ったのは、数時間ぐらい前の話でした。
それはそれは、、とても急な話で、私は驚きました。それでも、そういう時は、すぐに話が通ることになっていました。
同じ、病院で寝ている子どもが、亡くなったということを、亡くなったという判定が出された子どもがいるということを、同時にうちは知りました。
「成功するといいね」
うちの言葉に対して、お医者さんがうちに言います。でも、それはお医者さんが言うには、私からすると、違和感がありました。
いや、もしかすると、そこには、その彼女が、うちに言ってくれているものなのかもしれません。
うちは、そのまま、目を閉じました。
「じゃあ、手術は成功したということでいいんですか」
勢いで来てしまったけれど、とりあえず、医者の話を私は聞くことができた。
「そう遠くないうちに起きるかと思います。ですが、お疲れでしょう。設備を整えることはできませんが、もしよければ、そちらのイスで寝ても構いませんよ」
少しばかし、瞼の重くなっていた私だったけれど、「はい、じゃあ、話に甘えて寝ようと思います」なんて、言えるはずもなく、私はその言葉を断った。
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