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意気揚々と乗り込んだ黒川邸から放心状態で家に舞い戻る。 何あれ? お返しは手作りじゃなきゃダメなの、、、 ってか、いつまでお返しって続くの??? 怒りと恐怖感に襲われ玄関先でしゃがみこむ。 しばらく膝を抱え玄関先に出ていた靴やサンダルも気にせずその上に座り込みボーッとしていると、 ドンドンドン ドアを勢いよくノックする音でビクッと顔を上げる。 「さっきのお饅頭のお返しに、包丁持ってきたのよ。 私のお友達が刃物造りの職人さんで、私の為に丁寧に作ってくれたんだけど2本あるから1本差し上げようと思って。これでお料理も美味しく出来るわよ!」 ドアの向こうでインターホンも押さず大声だけどいつものように穏やかに通る声で黒川さんは優しく怒鳴る。 私はドア穴から恐る恐る外をのぞいてみると、いつものように明るい眼差しで優しげな表情を浮かべ、右手には長細く綺麗にラッピングされた包丁らしき包みを持ち、いつもと変わらず綺麗な笑顔で真っ直ぐ私を見ている黒川さんが立っていた。
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